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聖剣伝説 Visions of Mana 感想・レビュー|幻想的なグラフィックと独特な世界感で描く出会いと別れのストーリー

聖剣伝説visions of manaをクリアしました!

聖剣伝説-visionsOfMana-clearプレイ時間は36.8時間

僕は聖剣伝説シリーズはこのゲームが初めてになり、シリーズ初心者目線での感想をつづらせていただきます。

wikipediaによると「大切な人との死別、失う悲しみ」といった重いテーマを扱うことがシリーズの特徴だそう。

実際このゲームをクリアした今は、そういった重いテーマのストーリーに引っ張られてセンチメンタルな気持ちでこの文章を書いています。

では、そんな本作がどのような特徴でどんな人におすすめなのかを基本的にネタバレなしで書いていきたいと思います。

幻想的なグラフィック

個人的にこのゲームで一番いいと思ったのはこの点です。
プレイして目に映る世界が非常に幻想的でファンタジーな世界に引き込まれます。

聖剣伝説-VoM-マップ絵本のようなファンタジー世界を冒険できる

ここはこのゲームの本当にいい点で、その幻想的なグラフィックで描かれる新しいマップや町に行くたびにその綺麗さに圧倒されます。

そして主人公たちは「月・火・水・木・土・光・闇」の7種類のマナで構成される世界を旅します。
火の世界は火山を、木の世界は広大な密林を旅します。

これは本当にいい体験でしたし、素直におすすめできる点と言えます。

聖剣伝説-VoM-マップ精霊の力で移動するギミックは演出が派手で見てて楽しい

感情移入しにくい世界観

火の村ティアナに住む主人公ヴァルは
幼馴染の少女ヒナを誘い、
フェアリーを迎える祭りへ向かっていました。
フェアリーは4年に1度、
マナの樹へと旅立つ御子を任命するために各地を訪れます。
選ばれた御子は世界に満ちるマナの循環を支えるために、
その魂を捧げることになります。

やがて陽が落ちると空がきらめき
ヒナの前にフェアリーが舞い降ります。
ヴァルは魂の守り人として、御子に選ばれたヒナを守るため
村人たちに祝福されながらマナの樹を目指す旅に出ます。

公式サイト引用
https://www.jp.square-enix.com/seiken_vom/index.html#story

と、ストーリーにあるようにこのゲームの世界の根本的な概念として、各町から巫女を選出し、魂を世界に捧げます。

そしてここからが尖っている点なのですが、早い話生贄を出して世界を維持していくというシステムに誰も違和感を持っていない、そればかりか巫女として選ばれることは光栄なこととしての価値観が根付いています。

実際にヒロインのヒナが巫女に選ばれた時も村全体で喜んでいて、旅にでることを祝福していました。
これは物語序盤の出来事であり、村人同様に喜んでいる主人公ヴァルに対しても違和感を感じざるを得ません。

正直21世紀の日本に根付く価値観からは遠く離れているので、プレイヤーはストーリーを追うときにこの価値観に対してどう向き合うかを整理しないと途中でプレイが難しくなりますし、僕が見たレビューでも大体この点に言及しています。

ただ、ここで思い出してください。
このシリーズのテーマは「大切な人との死別、失う悲しみ」なのです。

世界に奉仕し命を捧げることを崇高なこととする世界で
大切な人との生活や命をどう見つめなおしていくのか

プレイし終わった現在はこのテーマに対して真逆の世界観を描くことによりコントラスト高くメッセージを伝えたかったのではないか、と感じています。

戦闘システムについて

本作はアクションRPGになります。
3人のキャラクターを交代で使用しつつ、通常攻撃とスキルを使用して攻撃します。

こちらについては戦闘の駆け引きを楽しむというよりかは、戦闘することによるロールプレイをすることに重きを置いている印象でした。
先で述べた幻想的なグラフィックの中で楽しむ戦闘は、まさに絵本の中に没入していくような体験ができます。

裏を返すと戦闘それ自体はちょっと課題ありだと思っています。
基本的に攻略方法は敵の弱点属性を突くことが一番簡単な攻略方法になり、ボス戦はひたすら硬いHPを殴る、、、というのが続きます。

ただ振り返ってみて絵本のようなグラフィックで没入していく体験がこのゲームの本懐だと思っているので、この点はネガティブにはあまり思っていません。

なのでアクションを楽しみたい!!!というよりはファンタジー世界をロールプレイしたいという人にお勧めといえます。

おわり

絵本のような幻想的なグラフィックは手放しでほめられる一方、世界を形作る価値観はかなり尖っているので素直におすすめできるかは悩ましい本作。

個人的には製作者の言いたかったメッセージみたいなものを受け取れた気がしていて、満足でした。

ではまた( `ー´)ノ